世界のトップ11グルメ空港 – 日本にも空港が1つあります!

旅行中、次のフライトまでの退屈な待ち時間を、どうやって楽しみに変えるだろうか? 現地の空港の名店で胃袋を満たすのも、旅を盛り上げる楽しみ方の一つだ。米食品メディアの「フード&ワイン」は、美食空港ランキング2024年版を発表した。日本の成田空港が上位に入選している。11位から順に見てみよう。

◆11位 ミュンヘン空港(ドイツ)

ミュンヘン国際空港は、ドイツ南東部・バイエルン州のライフスタイルを体験できる美食の宝庫だ。ヨーロッパ唯一の、空港内に設けられた醸造所のエアブロイ(Airbräu)では、新鮮なビールを楽しめる。また、ミシュラン星を獲得したマウンテンハブグルメレストラン(Mountain Hub Gourmet Restaurant)での食事も格別だ。

毎年開催されるオクトーバーフェストやクリスマスマーケットでは、特別なメニューやライブ音楽が楽しめる。ビールホールや家庭的なドイツ料理のレストランも充実しており、旅の合間に本格的なバイエルン料理を堪能できる。

◆10位 バンクーバー国際空港(カナダ)

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バンクーバー国際空港は、カナダのブリティッシュコロンビア州の自然の恵みを堪能できる格別なスポットだ。空港コードを店名にしたグローブ@YVR(Globe@YVR)では、滑走路の美しい景色を楽しみながら、太平洋北西部で捕れたサステイナブルなシーフードを味わえる。

ジェットサイド・ラウンジ(Jetside Lounge)では、地元のオカナガン産ワインが特におすすめだ。サーモン・アンド・バノック・オン・ザ・フライ(Salmon n’ Bannock On The Fly)も、シーフード料理で評価が高い。

◆9位 サンフランシスコ国際空港(アメリカ)

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サンフランシスコ国際空港では、ベイエリア近郊の産地から直送される地元産のフレッシュな食材を取り込んだダイニングをチョイスできる。

ナパ・ファームズ・マーケット(Napa Farms Market)は、サンフランシスコで人気のカウガールチーズを使ったサンドイッチやスープが人気だ。ザプラント・カフェ・オーガニック(The Plant Café Organic)では、オーガニック食材を使ったサラダやジュースを楽しみたい。ピーナッツバターのサンドイッチも絶品だ。

◆8位 ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港(アメリカ)

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ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港は、世界で最も賑わう空港の一つであり、食事も多彩な店舗が揃っている。

ラッパーのリュダクリスが経営するチキン・アンド・ビア(Chicken + Beer)があるほか、ジェームズ・ビアード賞にノミネートされたワン・フルー・サウス(One Flew South)では、弁当やオムライスなど、日本風の味と南部の料理を融合させた料理が楽しめる。ほか、バンタム・アンド・ビディ(Bantam and Biddy)では、朝食から夕食まで美味しいチキン料理を提供している。

◆7位 ジョン・F・ケネディ国際空港(アメリカ)

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ジョン・F・ケネディ国際空港(JFK)は、ニューヨークのクラシックなステーキハウス体験ができるザ・パーム・バー&グリル(The Palm Bar & Grille)をはじめ、豊富なレストランが勢揃いする。

JFKは国際的にも名高いハブ空港であり、ソイ・アンド・サケ(Soy and Sake)では日本式のラーメンを楽しんだり、ターミナル4ではミ・カーサ・カンティーナ・アンド・レストラン(Mi Casa Cantina and Restaurant)で行列ができていたりと、随所で国際的な味を堪能することができる。

◆6位 アムステルダム・スキポール空港(オランダ)

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アムステルダム・スキポール空港にはオランダ中の美食が集い、国内はもとより海外客たちをもうならせている。カフェ・レンブラント(Café Rembrandt)では、朝から伝統的なオランダのスナックやビールを楽しめる。

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ダッチ・キッチン(Dutch Kitchen)では、ダッチパンケーキやニシンを、オランダ由来の酒であるジェネバーとともに味わえる。さらに、ストロープ・ワッフルやチーズ・プラッターなど、オランダの特産品も味わいたい。

◆5位 イスタンブール空港(トルコ)

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中東、ヨーロッパ、アジアの交差点に位置するイスタンブール空港では、シルクロードが育んだ多彩な料理が楽しめる。100を超える飲食店があり、シミット・サライ(Simit Sarayi)では新鮮なシミットやペストリーなど、トルコのストリートフードが味わえる。

キュイジーヌ・アナトリア(Cuisine Anatolia)では、ケバブやラムラックなどの本格的なトルコ料理を堪能しよう。さらに、トルコ航空のビジネスラウンジへ足を運べば、ワンランク上のゴズレメ、マンティ、メゼなど、絶品料理が待っている。

◆4位 ヒースロー空港(イギリス)

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食へのこだわりが比較的淡白とされるイギリスだが、ロンドンのヒースロー空港には伝統的なイギリス料理から国際的な味まで、多彩な食のオプションが揃う。

なかでもターミナル5は美食の中心街となっており、ゴードン・ラムゼイ・プレーン・フード(Gordon Ramsay Plane Food)で舌鼓を打ったり、キャビア・ハウス&プルニエ・シーフード・バー(Caviar House & Prunier Seafood Bar)での豪華な食事を楽しんだりできる。プリンス・オブ・ウェールズ(Prince of Wales)に代表されるイギリスの伝統的なパブから、百貨店のフォートナム&メイソン(Fortnum & Mason)が出店する高級カフェまでが揃う。

◆3位 ドバイ国際空港(アラブ首長国連邦)

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アラブ首長国連邦(UAE)の豪華なイメージを裏切らず、ドバイ国際空港は格別の食事体験で知られている。レクレール・ド・ジェニ(L’Éclair de Génie)のスイーツは特に人気が高く、レバノン風レストランのコントワール・リバネ(Comptoir Libanais)も見逃せない。

もちろん高級店ばかりではなく、ハンバーガーのシェイクシャック(Shake Shack)やサンドイッチのプレタマンジェ(Pret A Manger)など、手頃な国際チェーンも揃っている。

◆2位 成田国際空港(日本)

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成田国際空港は、日本の美食を一所で堪能できる場所だ。すし 京辰の本マグロは絶品で、寿司好きにはたまらない。また、天ぷら 日本橋玉ゐでは、季節の新鮮な食材を使った天ぷらが楽しめる。

空港内には80を超えるレストラン、カフェ、バーがあり、上記以外にも日本料理レストランが揃っている。さらに、プレミアムな日本酒バーもあり、出発前に一杯楽しむことができる。

◆1位 チャンギ空港(シンガポール)

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世界の美食空港ランキングで1位に輝いたのは、シンガポールのチャンギ空港だ。200軒近い飲食店が揃い、シンガポールやアジアの有名なフードの数々を楽しめる。

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シンボリックな滝を囲む複合施設「ジュエル」(Jewel)の1階には、キワミ・ラーメン&ギョウザ・バー(Kiwami Ramen & Gyoza Bar)、2階にはサワーボンブ・アーティザナル・ベーカリー(Sourbombe Artisanal Bakery)、3階にはチリクラブ専門店ジャンボ・シーフード(Jumbo Seafood)がある。ターミナル3のシンガポール・フード・ストリート(Singapore Food Street)は、1960年代風のホーカーセンター(屋台村)を再現したにぎやかな空間だ。

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運営者情報 : :

会社名: インプレッションデジタル限定

代表者名: トーマス・フィリップ・クレイグ、ディレクター

住所: フォザーギル ハウス、16 キング ストリート、ノッティンガム、イギリス、NG1 2AS

電話番号: +441158242212

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5年前や10年前……。少し前にインターネット上で話題になった投稿や動画を振り返って紹介する企画「昔のインターネット発掘!」。今回取り上げるのは、2022年10月にYouTubeに投稿された“ニワトリたちによる除草ビフォーアフター”です。 【放し飼い養鶏】コッコさんを運動場に離したらすごいことになった! ニワトリさんの食欲はいかに…… 動画が投稿されたのは、岡山県吉備中央町で養鶏を営む様子を発信しているYouTubeチャンネル「平飼い養鶏家チャンネル【あおぞら養鶏場】」。こちらにある鶏舎は投稿者さんがゼロから作ったもので、今回はできたばかりでまだ雑草だらけの運動場にテストでニワトリたちを放していきます。 雑草が生い茂る運動場 初めての運動場に大興奮! 扉を開けると、次から次へとニワトリたちが出てきて早速雑草をついばみ始めます。鶏舎の中も十分な広さがあるそうですが、やはり外で風や朝日を浴びるのも大切。初めての運動場にみんなどこかうれしそうです。 みんな雑草に夢中 投稿者さんはボーボーに生えている雑草を手で指し、1週間もたたずにおそらく3日ぐらいでキレイになくなると予想。そのビフォーアフターを見せてくれるといいます。 雑草はおそらく3日ぐらいでなくなる? わずか20分で…… しかし20分後、運動場には180羽ほどのニワトリたちがおり、雑草は分かりやすく減少。ものすごいスピードで食べているようですが、本当に3日ももつのでしょうか? す、すごい食欲だ…… わずか20分でめっちゃ減ってる! そして翌日運動場を見てみると、そこには驚きの光景が……。なんとあれだけ生い茂っていた雑草がほとんどなくなっていました! 予想をはるかに超えるスピードで雑草を食べ尽くしたニワトリたちに投稿者さんもびっくり。こんなに早いとはさすがに思わなかったようです。 翌日 なくなるのが早すぎる……! 「感動しました」「ここまで食い尽くすんですね!」の声 コメント欄には「ここまで食い尽くすんですね!」「雑草対策にお借りしたいぐらいの作業能力」「草の無くなり方がすごい! 1日で、こんなに綺麗に無くなるんですね」「草種がほぼ無くなったのが感動しました」「本当にすごい食欲だね」など驚きの声が。 また「広い草の生えた運動場で生き生きと草をついばむ鶏を見てるとこちらも爽快な気持ちになりました」「良いですねー見ていて幸せになります」「コッコさんが自由にのびのび過ごしているのを観て癒されました」「自分でも飼ってみたい気分になりました! 良い動画を見せていただきありがとうございました」などの感想も寄せられています。 投稿者さんは、YouTubeチャンネル「平飼い養鶏家チャンネル【あおぞら養鶏場】」の他、Instagramアカウント(@aozorayoukei)でも養鶏場に関する動画を公開しています。また、BASEでは、餌や環境に徹底的にこだわったニワトリたちの卵を販売中です。 雑草ボーボーの運動場が“たった1日”で…… 雑草が生い茂る運動場 初めての運動場に大興奮! みんな雑草に夢中 雑草はおそらく3日ぐらいでなくなる? わずか20分でめっちゃ減ってる! 翌日 なくなるのが早すぎる……! 【放し飼い養鶏】コッコさんを運動場に離したらすごいことになった!

「現実とは思えないくらい幻想的」「日本の美を感じる」 長野にあった桃源郷に7.8万人うっとり

「長野には桃源郷があります」 2025年4月1日、とあるXユーザーがそんな呟きとともに投稿した風景写真が話題を呼んでいる。 道沿いを彩るのは、濃淡あるピンクの花が咲き誇る木々。 一瞬、桜かと思うかもしれないが、どうやら違うらしい。 愛知県在住の写真家・AyuMi(@a_yumi0425)さんが投稿したポストには、7万8000件以上の「いいね」のほか、こんな声が寄せられている。 「なんて美しい」 「下から見上げても、上から見下ろしても日本の美を感じますね」 「ここにあったのか! 桃源郷」 「現実とは思えないくらい幻想的」 「めっちゃ綺麗!」 「川沿いというのも又、風情がありますね」 桃源郷――AyuMiさんによると、それは長野県阿智村の「花桃の里」にあるという。 撮影した時の状況や、感想はどうだったのか? Jタウンネット記者は投稿者「AyuMi」さんに聞いてみた。 赤・白・ピンクの3色の花桃 AyuMiさんが話題の写真を撮影したのは、2023年の4月中旬。友達と一緒に行って撮影をしてきたという。 阿智村への訪問は、それが初めてだった。坂道が少しあって、大変だったという記憶があるという。撮影時の感想をこう語る。 「赤・白・ピンクの3色の花桃がとても綺麗でした!  この撮影場所から全体を見るのも良かったですし、屋台もあったので食事しながらお花見も楽しめました。見頃の時に来れたのもあって良かったです!」(AyuMiさん) 阿智村の公式サイトによると、月川温泉周辺「花桃の里」には、園原I.Cから月川に沿って延長4キロにわたって、約5000本の花桃が咲く。例年4月中旬~下旬なので、もうすぐだ。 ところで、花桃の里がある阿智村は「日本一の星空」でも知られている。 2006年に開催された環境省の「全国星空観測会」で、日本一の「星空の観測に適している場所」とされた。光害が少ないこと、空気が澄んでいること、高度が高いこと、そして天候が安定していることなどの条件が揃っているためだ。 昼は、花桃による桃源郷を味わい、夜は星空三昧を楽しむ、そんな至福の旅はいかがだろう。 昼神温泉公式観光サイトによると、4~5月の阿智村での星空観察では「北斗七星が空に昇ってきて日中の温かさから少し寒く感じるかも」。 小さくたためるダウンがあった方が安心とのことだ。 南信州 昼神温泉公式観光サイト

なぜヒキガエルは昆虫のオスばかりを食べるのか?カエルの胃袋が語る、オスの犠牲が集団を救う逆説的な自然の算段

無駄にも見える行動に隠された生態系の合理的な仕組み、それぞれが自由に振る舞った結果として多様な関係が育まれる 花粉症の、季節。スギやヒノキの花粉が大量に飛散して私の目と鼻を執拗に攻撃する。毎年この時期は憂鬱になる。 あの空を黄色く染めるほどの膨大な量の花粉は人間を困らせるばかりでほとんどが無駄になっている。もちろん、これは自然選択の結果であって、大量に花粉を飛ばす個体がより多くの子孫を残してきたからにほかならない。 生態系には膨大な無駄が生じている。今回は生物が生み出す無駄とその無駄が及ぼす効果について考える。 ジャレド・ダイアモンドの『人間の性はなぜ奇妙に進化したのか』(草思社)にはインドネシア、アチェの狩猟採集民の男女の行動の違いが描かれている。 男性は狩猟に出かけても手ぶらで帰ってくることが多い一方、女性は毎日ヤシの実を割って確実にデンプンを取るので、結果としてカロリー供給量では男性を上回るという。 男性の狩猟は一見無駄で非効率な行動のように見えるが、男性は大きな獲物をしとめると村の人でシェアするので、村の社会の安定に寄与している。また、狩猟はパトロールを兼ねているとの説もある。 ヒキガエルに食べられやすいのはオスかメスか 昆虫のオスとメスでも印象的な思い出がある。ポスドク時代に調査していた三宅島ではヒキガエル(アズマヒキガエル)が国内移入種として侵入しており、夜ごとたくさんのヒキガエルが道路を歩き回っていた。 三宅島のアズマヒキガエル。2012年、宿舎前にて。(写真:筆者) ギャラリーページへ 彼らが何を食べているのか知りたくなって胃の中身を調べてみたところ、カミキリムシやコガネムシの残骸がたくさん出てきた。それらの多くはオスだった(図)。 ヒキガエルの胃内容の一部。コメツキムシやカミキリムシなど甲虫類が多くみられる。(写真:筆者) ギャラリーページへ 日本のカブトムシでも、メスよりもオスのほうが捕食者であるハシブトガラスやタヌキに多く食べられるという(Kojima et al. 2014)。 このように捕食者に狙われるリスクが高まる理由としては、昆虫のオスは交尾相手を探すために積極的に動き回るためだと考えられている。 集団の中でオスが多く犠牲になっても、生き残った少数のオスが複数のメスと交尾すれば次世代の数はそれほど減らない。一方、メスが減ると卵を産む個体が減るため、次世代の個体数も大幅に減ってしまう。 単純に考えれば、オスはメスを探そうとリスクを負っているわけだが、そのほかにもオスとメスの行動の違いには意味があるのだろうか。三宅島でヒキガエルを捕まえながらそんなことを考えた。 三宅島には東京竹芝発のフェリーで朝5時頃に到着する。(写真:筆者) 花の絶滅を防ぐオスとメスの行動の違い 昆虫のオスとメスの行動の違いの意味を、花と昆虫を調べた研究でも観察することができた。 ここで発見したのは、オスとメスの違いが花の絶滅を防ぐような影響をもたらしていることだった。 オスとメスのネットワークはいろいろな点で異なっているのだが、一言でいうとオスのネットワークはメスのネットワークに比べてランダムに近く、バラけている(Kishi and Kakutani 2020, Kishi 2022)。 東京大学弥生構内で調べてみると、下図のようにオスのネットワークの方が黒い点(観察された花と昆虫の組み合わせ)がバラけて広がっている。 花と昆虫のネットワークを昆虫のオスとメスで比較したもの。花(横軸)と昆虫(縦軸)の組み合わせを黒■で示しているが、メスのネットワーク(左)のほうがオスのネットワーク(右)よりも左上に集中している。(図:筆者) ギャラリーページへ オスはあまり花を選んでいない一方、メスは訪れる花をえり好みしていることがわかる。 さらに、筆者はオスとメスを混ぜ戻したオリジナルのネットワークについて分析したところ、オスだけ、メスだけのときよりも花が絶滅しづらくなっていることを突き止めた。 オスは行き当たりばったりに花を訪れることで、メスが好まない花粉や花蜜が少ない花にも訪れて花粉を運ぶ。一方、メスは花粉や花蜜の多い花を選ぶのでそうした花はメスによって確実に受粉できる。 昆虫から見ると、多くのオスにとって花はメスを探すためのエネルギー補給となるのに対して、メスは花粉や花蜜の量によって残せる子の数が決まるという関係性がある。 このため、オスにとっては花粉や花蜜の量はそれほど問題にならないが、メスにとっては花粉や花蜜の多い花をしっかり選ぶ必要があるという違いがある。 ヒキガエルがオスばかり食べる理由 このことを花から見ると、昆虫のオスは低コスト低リターンな送粉者で、メスは高コスト高リターンな送粉者といえるかもしれない。 昆虫のオスは花粉や花蜜が少なくても来てくれるかわりに花粉を運んでくれる可能性は低い。一方メスは花粉や花蜜を多く用意しないときてくれないが、その分、花粉を運んでくれる可能性は高い。 このように、質的に異なる送粉者が混ざっていることで、結果的にさまざまな花の花粉が運ばれ、多様性が維持される。昆虫の生存が花によって維持されるとともに、昆虫が花を意識しているわけではなくとも結果的に花の受粉を助けている。昆虫の性差が花の絶滅を防ぐような効果をもたらしている。 前述のヒキガエルで考えると、昆虫のオスとメスの性差により、昆虫とヒキガエルのいずれの集団も急激に変動せず安定化する効果を生み出している。 もっとも性差がどのような意味を持ち得るのか、すべて理解するのは困難だ。ツユクサの雄しべにはニセモノと本物がある。鮮やかな黄色の雄しべに見えるものはニセモノで昆虫をだましていることがわかっている。 花と昆虫は常に与え合う関係ではない。花は昆虫をだますことがあるし、昆虫は花から蜜を盗むことがある。 このような性差が生態系でどのような意味を持つのかはいまだに明らかになっていない。性差はいまだに未知の部分が多く、それだけに奥深い。 ツユクサの雄しべにはニセモノと本物があり奥の鮮やかな黄色をした3本はニセモノで昆虫をだましている。(写真:筆者) サボりがちなアリがいるほうがエサの探索行動は効率的になる より掘り下げて考えてみれば、性差に限らず、多様な関係性があることは生存にとって重要な意味を持つ。実際、生態系の中に異なる関係が入り混じっているほうが安定化するという理論研究がある(Mougi & Kondoh 2012)。 例えば、アリのエサ探索行動を調べると、真面目な個体だけでなくサボりがちな個体が混じっているほうがエサまでの経路が短縮されて効率的になることが知られている。 生き物たちは互いを「助けよう」と意図しているわけではなく、それぞれが自由に振る舞った結果として多様な関係が生み出され、コミュニティを壊れにくくしている。 私たち人間が生きる社会もまた、多種多様な個人の行動が無自覚のうちにつながり合ってできている。地方に比べて東京などの都市部のほうが気楽だと感じる人が多いのは、都市部のほうが多様な個人を包摂しやすいからかもしれない。 それらの秘密を解き明かすことで、私たちはより暮らしやすい社会を構築できる可能性がある。 私が研究している生態学は「役に立たない」研究分野の代表格だが、生物の社会と私たちの実社会とをひき比べてつながりを見いだすことにも役割の一つはあるのだろう。